■東北は混浴大国

 また、“混浴大国”でもある東北地方には、重畳たる山々に囲まれた秘湯が数多く存在するが、実は好アクセスの温泉もある。その一つが、栗駒山の西麓、皆瀬川の最上流にある大湯温泉「阿部旅館」だ。「JR奥羽本線の十文字駅から小安温泉行バスに乗り、〈鳥谷〉で下車。その道のりも旅情を盛り上げます」(前出のルポライター)

 肝心の混浴温泉は、皆瀬川支流の川底から湧いた温泉を、そのまま利用した「天然川風呂」が格別。「まさに川そのもの。ありのままの自然を味わえるなら、多少遠くても何回でも行きたくなります」(前同)

 日帰り利用料500円と激安なのも嬉しい。天然川風呂は夏季限定(7〜9月)のため、今がチャンスだ。

 同様に、JR奥羽本線の峠駅から訪れることができる秘湯宿は山形県にもある。全国の秘湯をめぐる“混浴女子”で、混浴温泉情報を発信するWEBサイト『混浴STYLE』を運営する蜜月檸檬氏が教える。「滑川温泉『福島屋』です。混浴が露天と内湯で計3つあり、内湯は窓から絵画のような四季折々の景色が眺められます。露天の岩風呂は、脱衣所から距離があるため恥ずかしさはありますが、目の前を川が流れ、かなり開放感が味わえます」

 湯は乳白色の濁り湯で、「体が透けず、恥ずかしさが軽減されます」(前同)と言うから、シャイなご婦人も誘いやすそうだ。

「日帰り利用料は500円。こんなに安く、素晴らしい絶景秘湯に入れるんだ! というお得感があり、満足感が得られます」(同)

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