■『舟唄』で“男心”が分かった

――そんな男性に対する考えが変わったきっかけは何だったんですか?

八代  やっぱり『舟唄』との出会いが大きかったですね。この曲で初めて“男心”が分かったんです。男も辛つらいんだなって(笑)。

――『舟唄』は八代さんにとって、人生のターニングポイントとなった歌だったんですね。ちなみに八代さんが20代ぐらいの芸能界の恋愛事情はどうでしたか?

八代  私の時代は絶対、ダメでしたよ。恋愛しているというのがバレるとガタッて人気が落ちるって言われた時代でしたからね。でも、実際、みんな隠れてデートしていましたけどね(笑)。

――八代さんは?

八代  しない、しない。だって、すごく忙しくて、そんな時間は全然なかったんです。多いときで年間120日ぐらいのコンサートをこなさないといけなかったんですけど、このときは移動の間は点滴を打っていたくらいだったんです。

――現在では考えられないスケジュールをこなしていたんですね。芸能界の酸いも甘いも経験してきて来年で、とうとうデビュー50周年に。その記念イベントの一つとして今月にはモンゴル歌舞団とのジョイント・ライブが予定されています。

八代  20年くらい前から、モンゴルの駐在大使の方と交流がありまして、5年ぐらい前に実際にモンゴルの大草原に行って『舟唄』を歌わせてもらったことがあったんですね。そのご縁で今回やらせていただきます。

――年齢を感じさせないキュートな八代さん。今年はお笑い芸人のみやぞんとデュエットするなど、常に新たな領域で挑戦し続ける彼女。その姿を令和最初の紅白歌合戦で見たいものです。

やしろ・あき 1950年8月29日、熊本県生まれ。1971年、テイチクより『愛は死んでも』でデビュー。73年リリースの『なみだ恋』が120万枚の大ヒットとなり、以後、ヒット曲を連発。その一方で画家としても活躍しフランスの国際公募展「ル・サロン」で98年から5年連続入選し永久会員に。16年に日本モンゴル文化大使に任命される。12年にはジャズアルバムを発表しジャズライブを開催するなど、さまざまな分野で活躍している。現在放映中の歌謡番組『八代亜紀いい歌いい話』(BS11)で司会を務める。

あわせて読む:
・浜崎あゆみ、プライベート感あふれる湯上りショットに「何事?」

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4