■東京ドームの解説席で2人の男が!

 ところが、その目論見は瓦解しつあるという。その原因となったのが、8月29日の広島戦、東京ドームの解説席で肩を並べた2人の男だった。

「松井と由伸です。日本テレビが、昨年まで監督を務めた由伸と、アメリカ帰りの松井の解説を、今夏の野球中継の目玉としてセットしたんです。何週間も前から“世紀のダブル解説”として、膨大なテレビCMを打って盛り上げていましたね」(民放関係者)

 年齢は松井が一つ上で、現役時代はセンターとライトでコンビを組んだ間柄。当日の放送では、その絆が改めて強調された。アナウンサーに、“監督就任1年目の2016年、臨時コーチとしてキャンプに松井氏を呼んだこと”を聞かれた由伸氏は、「その指導もあって、坂本がその年、首位打者取ったり、ホントに岡本(和真)も成長して4番になりましたからね」と松井氏を称賛。

「他にも由伸は、小林誠司、岡本、吉川尚輝といった若手を見てほしい、と松井に頼んでいたことを明かしました。吉川は現在、腰を痛めてファームで調整中ですが、今季開幕から目覚ましい働きを見せていましたから、松井の指導手腕を絶賛していたわけです」(民放スポーツ記者)

 一方の松井氏も、「こうやって、彼の使っていた選手が躍動してるわけですから。それはもう由伸の功績だと思います」と、今季の原巨人の好調ぶりは、由伸監督時代の功績だと盟友を援護。

「一匹狼として有名だったあの松井が、“由伸はプライベートでも友人”と明言するほど両者の絆は固い。そもそも、松井がライバルと認めた唯一の存在が由伸ですからね。片や高卒で片や大卒、同世代でお互いがリスペクトしていることから、2人を“第二のON”と呼ぶ人もいますよ」(専門誌記者)

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