■関係者の間に激震が走った!

 このダブル解説の波紋は大きかった。「松井がついに“やる気”になった――」と、関係者の間に激震が走ったのだ。松井氏の真意を知るべく、ネット裏では各社の記者が慌ただしく動き回っていたという。

「野球教室やテレビの収録で日本に来ても、“僕は解説に向かないから”とテレビやスポーツ紙の解説を断りまくっていた松井だけに、由伸とのダブル解説を引き受けたのは、“なぜ?”と話題になっていましたね」」(前同)

 前出の民放スポーツ記者が解説する。「松井が監督オファーを断ってきたのは周知の事実。原監督が辞めた2015年にも、読売首脳がNYの松井のもとを極秘裏に訪れ、監督就任を打診しています。しかし、松井は首をタテに振らず、その結果、現役を続行するはずだった由伸が監督になった。それを松井は負い目に感じているんですよ」

 不本意な状態で監督を引き継いだ由伸氏は、3年間優勝できずに退任。親友を窮地に追い込んだ松井氏が、今度は男を見せるという。

「このまま原監督から阿部慎之助という流れになれば、由伸にチャンスが回ってくる可能性はゼロに近い。それならば、乾坤一擲、松井自身が監督に就任し、由伸をヘッドに起用して“自分の次は由伸”と宣言すれば、親友を再び監督に就けることができる。そう松井が考えたとしても不思議はありませんよ」(前同)

 その意思表明の舞台が、今回のダブル解説だったというわけだ。

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