■”つらい時こそ笑おう!”と呼びかけるゆゆうた

 具体的な対策は発信していないが、少しでも人々を元気づけようとエールを送ろうとしているYouTuberもいる。前出のライターは続ける。

「ニコニコ動画出身の鈴木ゆゆうた(31)は、キーボード演奏をメインとした音楽動画投稿者です。“即興で歌詞付きのオリジナル曲を作る”、“聞いた歌を即座に耳コピ可能”、“楽譜なしで10時間ノンストップメドレーを弾き続ける”という、音楽家として類い稀な才能を持っているYouTuberです。

 キーボードだけでなく歌唱力も優れているのですが、普段のゆゆうたは、“才能をドブに捨てた男”と評されるくらい、ブラックなネタや、万人受けしないマニアックな歌をネットで配信していました。タイトルも内容も、あまりにも下品すぎてとてもここでは解説できません。

 しかし、3月30日に投稿された『【コロナウィルス】日本が少しでも元気になってほしい歌【ゆゆうた】』は、おふざけ一切なしの、応援ソングでした。

“コロナウィルスの影響で、多くのイベントや卒業式が中止になってしまった”、“大切な人が亡くなってしまう”という、深刻な現状を嘆く言葉から始まり、途中から“出来ることは何か”と切り出す。そして、“悲しみは、さらに悲しみを生むだけ”、“みんなが笑えば、少しでも日本は元気になる”と、希望をもたらす歌詞で締めるオリジナルソングです。

 この動画は44万回再生され、コメント欄では“大事な時には才能を活かす男”、“泣き笑いしちゃった…”、“翻訳して、全世界の人に見てほしい”、“うるっときた”と、彼の歌に元気づけられた人が多くいました。こういう状況だからこそ、音楽の力を感じますね」

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