■意志は“言葉”に宿る

 では、その努力を継続し、成功を収めるために必要なこととは何なのだろうか?

福田「意志は、“言葉”に宿ると思うんです。たとえば試合で使ってもらえないとき、会社員の人で言えば“自分の企画ばかり採用されない”と思うとき、負の感情を持つのは当然。ただ、そこで“負けたくない”という言葉は使わない。これは“負ける”を“ない”で打ち消した、ネガティブワードの否定語です。同じ意味なら“勝ちたい”という言葉にすべきだし、さらに“勝つ!”とポジティブに言い切ってしまうべき。自分の言葉で自分の気持ちを変えることはできるんです」

 これには監督・コーチ歴の長い中畑氏も同意する。

中畑「若い世代には“〜したほうがいいんじゃない?”と柔らかい語尾で言わなきゃいけない。今の指導者はそれが必須だけど、自分自身に向けては強く、語尾を言い切ること。“勝ちます!”と言い切ることで目的意識にもなるし、自分へのいい意味でのプレッシャーになる。俺の“絶好調!”も、もとは長嶋さんへのアピール。それがファンへのメッセージとなり、結局は自分自身に向けるような言葉になった。俺、小心者だから(笑)」

 最後に、今の時代をどう元気に生き抜くか、2人にアドバイスをもらった。

中畑「俺の元気の源は“快眠・快食・快便”、これに尽きる。人間、仕事がツラいのは我慢できるけれど、体を休められないツラさは我慢できない。過労死や自殺も、睡眠不足の影響も大きいと思うんだ。だから“今は我慢だけど、生き抜く!”という強いモチベーションが大事。今こそ、たくさん寝て充電して、こんなときこそ“絶好調!”って自分にも周りにも、言い聞かせるべき時期だよ」

福田「1日1回、笑顔を作るだけでも、気持ちに余裕が出てくると思うんです。だから、“朝起きて、鏡を見て、笑いましょう”と言いたいですね。それと、この時期だからこそ“できること”をすべきです。せっかく家にいるんだから、ネガティブに何かを批判するのではなく、ポジティブに」

 レジェンド2人のトークは、次号も続く! ※今回の記事は、コロナ禍の現状を鑑みて、それぞれ個別に取材した内容を基に、構成しております。

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