「医療関係者や頑張ってくれてる人たちに勇気をもらってる。コロナ終息後、強くなった姿を見せて私も勇気を与えたい」

――今、コロナで世界中が大変な状況ですが、日々、どんなことを感じていますか。

「この大変な中で、医療関係者の方とか、スーパーやコンビニで働いてくれてる方とか、頑張ってくれてる人たちがたくさんいるんで、その姿を見て、本当に勇気をもらっています。きっと、『ホントは休みたい』って気持ちもあるだろうと思います。リスクはありますもんね、人と触れ合ったりするから。それでも、踏みとどまって、頑張ってくれている。

 今の私にできることって、そんなにないですけど、ともかく、できることだけでも続けて行って、コロナが終息したら、また強くなった姿を見せて、今度は私が人に勇気を与えられたらいいなと思います。今はこんな状況ですけど、弱くなった姿って見せたくないんで……やっぱり、できることをやっとかないとな、と思ってます」

――浜崎さんの試合を見て、力を貰う人はたくさんいると思うんですよ。

「う~ん……そうなってくれたらいいな、と思います」

――特に女性が見たら、「女の人でも、こんなに強くなれるんだ!」って感じると思うんですよ。

「次は、勝った姿を見せたいので。ここは、しっかり、次は勝たないとな、って思います。やっぱりリベンジマッチで勝った方が盛り上がるじゃないですか」

――そうですよね。

「だからねえ……。こないだの試合負けた時に、私よりも、チームメートや私を応援してくれてた人たちのほうが、悔しがってくれてたんですよ。『もう負ける姿は見せたくないな』と思いました、ホントに。めっちゃ、悔しがってくれてた人が多くて。ホントにすごく落ち込んでて。私自身よりも……。だからもう、負けた姿は見せたくないな、と思って」

――そういう応援してくれてる人たちのためにも、そして4匹のペットたちのためにも、早くコロナが終息して、試合ができるといいですね。

「はい。まあでも、焦らず。『時を待つ』って感じですかね。

――最後に、新型コロナの影響でいろんな思いを抱えている日本全国の皆さんへのメッセージを。

「わたしが言うのもなんですけど、焦ってもしょうがないんで、コロナが終息したら、会場で皆さんに早く会いたいし、しっかり勝つ姿を見てもらいたいと思ってます。日本もそうですが、今は世界で皆が頑張る時期なんで。私も頑張りたいと思います!」

しっかりマスクを付けて愛犬のお散歩に
しっかりマスクを付けて愛犬のお散歩に

(取材・文=稲垣收)

浜崎朱加(はまさき あやか)
1982年山口県生まれ。総合格闘家。AACC所属。高校から柔道を始め、2009年プロデビュー。10年にJEWELS初代ライト級王者、15年に米Invicta FCアトム級で日本人初の世界王者となり2度防衛に成功。18年からRIZINに参戦し、同年大みそか、浅倉かんなに一本勝ちして初代RIZIN女子スーパーアトム級王者に。総合戦績19勝3敗。米の格闘技サイトSherdogの女子アトム級世界ランキング2位。
Twitter:@kk331ayaka Instagram:ayaka0331

稲垣 收(いながき しゅう)
1962年東京生まれ。語学月刊誌の編集を経て、89年よりフリーライターに。モスクワ・クーデター、ドイツ統一、ソ連崩壊、グルジアやユーゴ内戦、パレスチナ等を取材。92年から格闘技の取材も。「UFCー究極格闘技ー」(WOWOWで)では長らく解説を務めた。自らもキックボクシングなどさまざまな格闘技に親しむ“闘うジャーナリスト”。著書に『稲垣收の闘魂イングリッシュ旅行編』『男と女のLOVE×LOVE英会話』、訳書に『KGB格闘マニュアル』などがある。
Twitter:@ShuInagaki

 【格闘技応援企画】格闘小説の金字塔! 夢枕獏の『餓狼伝Ⅰ』『餓狼伝Ⅱ』が今だけAmazon Kindle版なら無料で読める!【期間限定】

 

あわせて読む:
・スキンヘッドの名伯楽が実践する対ウイルス予防の秘策
・みんなで格闘技を応援する!
・今、格闘技界の賢者“世界のTK”が送る選手への助言とは

  1. 1
  2. 2
  3. 3