■ボクシングチャンピオンたちも

 ボクシングの歴代王者たちも、本誌で強烈なパンチを放っている。元世界フライ級、WBA・WBC世界バンタム級王者のファイティング原田。ボクシング協会会長だった53歳当時、女優の東てる美が聞き手を務める対談『ここまで聞いちゃう』に参戦した(96年6月3日号)。「遊びどころじゃなかったですよ。現役時代は……」

 現役時代の生活について、しみじみ語った原田。「地方で興行主がババア芸者呼んでくれたの。(中略)結局、部屋に居座られたけど、“帰れ”っていったんだ」

 一方で、日本人初の2団体統一王者・海老原博幸(当時25歳)はWBA・WBC世界フライ級王座への再挑戦を控えた66年2月3日号で、作家の寺内大吉と対談。結婚後の初試合だったため、寺内に「こっちのほうのコンディションも考えてやらなきゃいけないよ」と冷やかされると、思わず苦笑して答えた。「一般に結婚すると弱くなっちゃう、なんてすぐ言いますからね。だから、俺は違うんだと、結婚しても一生懸命やりゃ勝てるんだというところを見せてやりたいんですよ」

 海老原はこの試合に敗れたが、3年後にタイトル奪還に成功。有言実行を果たしている。「勝負の世界に生きる者は負けたらおしまいです。負けるということは、自分の死を意味しますからね。だから、私はまだ一度も負けたことがありません」

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