■多部未華子とW主演した『君に届け』では王子様キャラを好演

 2010年に公開された多部未華子(31)とのW主演映画『君に届け』も、三浦さんのキャリアを語る上で欠かすことはできない。原作は累計発行部数1000万部を突破する椎名軽穂さんの同名青春漫画で、三浦さんは作中で圧倒的な人気を誇るヒロインの恋のお相手“風早くん”を演じた。

 イケメンで優しくて爽やか。校内の人気者である“風早くん”は、まさに王道の少女漫画的・王子様キャラクター。三次元にするとどうしても嘘くささや違和感を感じがちな人物像ともいえるが、三浦さんは漫画から飛び出てきたようなビジュアルで劇中に登場。容姿端麗、清廉潔白な佇まいはまさに“風早くん”そのもので、原作ファンのイメージを裏切ることなく、見事に血の通ったキャラクターに昇華している。

 一方、陰気な見た目から「貞子」と呼ばれるヒロイン・爽子を演じた若き日の多部も、当時から演技派の実力をいかんなく発揮。2人の丁寧な役づくりは原作ファンにも広く受け入れられ、少女漫画実写化の成功事例となった。この作品をきっかけに、2人は2014年のドラマ『僕のいた時間』(フジテレビ系)、2019年の映画『アイネクライネナハトムジーク』と4~5年に一度、計3度の共演を果たしており、劇中におけるヒロイン×相手役としての“相性のよさ”は、双方のファンならば誰もが知るところだろう。

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