■欠場を決めた裏にある羽生らしい理由とは?

 また欠場を決めた裏には、こんな思いもあった。

「“自分が出場することで多くの人が移動し、集まる可能性があり、感染リスクが高まる可能性がある”ことも理由にあげていました。自分の行動に伴う周囲へのリスクを考慮した羽生のこの決断には、海外メディアからも称賛の声が多数上がっていました」(前出のスポーツライター)

 ただ、1人のアスリートとしてみれば、欠場の選択はけっして最良の選択とは言えないだろう。

宇野昌磨(22)や紀平梨花(22)など、日本のトップ選手たちが続々海外に拠点を移して練習を本格化させるなか、いまだカナダ在住のブライアン・オーサーコーチとも離れ、日本で練習することに焦りがないとは言えないかもしれません。それでも彼は1人のスケーターとしての勝敗よりも、周囲の人間すべての安全を考慮した選択をしたのです」(前同)

 そんな羽生を一番近くでチームとなってサポートしているのが、他ならぬ、父、母、姉の家族なのだ。

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