■魚介類や野菜も健康に強い味方

 また、木の実類も侮れない食材だ。「木の実類、特に栗や松の実は体を温めるとされています。漢方では、体を温めることが病気を防ぐうえで大切とされ、意識的に体を温めてくれる食べ物に変えることは、強い体を作る秘訣です」(前出の田村氏)

 続いては、脂がのっていて、おいしい秋魚。魚介類も我々の健康にとって強い味方だ。「秋が旬の魚の代表格、サバ、アジ、サンマなど青魚の脂質(EPAやDHA)には、中性脂肪を減少させ、血液をサラサラにする働きがあります。高血圧などの動脈硬化が進んでいる人は、やはり免疫力が低下しがちですから、秋魚を積極的に食べたいですね」(前同)

 また、健康を語るうえで秋野菜も忘れてはならない。「旬の野菜は、ただでさえ栄養価が高く、体にいいのに、さらに免疫力の低下につながる細胞の老化や動脈硬化を防ぐ植物ポリフェノールが、たっぷり入っています。たとえば、ナスの皮には、強力な抗酸化作用があり、細胞の老化防止には、うってつけです」(同)

 こうした秋が旬の食材をおいしく食べて、その栄養素を上手にとり入れたい読者も多いことだろう。

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