プロレス2大巨頭、ジャイアント馬場とアントニオ猪木「BI砲秘話」の画像
写真はイメージです

 60年前の1960年9月30日、ジャイアント馬場アントニオ猪木が、東京・台東体育館で同日デビューを果たした。のちに日本マット界にそびえ立つ両巨頭。だが、日本プロレス入門時の立場はまったく異なるものだった。元『週刊プロレス』編集長のターザン山本氏が解説する。

「両者の師・力道山は先を見通す天才です。元巨人軍の投手という華々しい経歴があり、体がデカい馬場さんを最初からスターにするつもりでした」

 入団当初からスター候補生として特別待遇だった馬場。それに対し、ブラジルから来た猪木は、あくまで一介の練習生扱いだった。

「ただ、力道山は、その表情から猪木さんに燃えるものを見出していました。だから、あえて格差をつけることで、猪木さんがスターである馬場さんを追い抜こうとする――この構図をデザインしたんです」(前同)

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4