■「ホラー映画が好きですね」
ーーいろいろ、映画のたとえ話が文中に出てきましたが、好きなんですか?
「偏ってますけど。スティーブン・キングの小説が好きで。ホラーが好きなんです。呪われた家とか、ゾンビとか。
『死霊館シリーズ』とかよく観ますね。“呪われた家もの”って他にも色々あるんですが、大抵、お子さんが2、3人いる若夫婦が、心機一転、新天地に引っ越してきたらおかしなことが次々と……っていうのが定番。
でも、ホラー映画って世相というか、そのときの社会情勢を反映したものが意外と多くて、パターンも変わってくる。
ちょっとタイトルは忘れましたけど、ガラス張りのシャワールームでシャワー浴びてスッキリして湯気が晴れたら、手形がついてるとか、いつも決まってる角度のイスが動いてたりとか、それで“いつも通りの呪われた家のパターンかな?”と思ってたら、本当に壁の間に人が住んでいたっていう。
“怖っ! 新時代来たな”って。リーマンショック、サブプライムローンが破綻したときに立ち退かない(行き場所が無くて仕方なく)人々が社会問題になったみたいなことを反映してるわけです。変化していくんだなぁって。そういう部分も面白かったりしますよ」
ーー今年の『事故物件 恐い間取り』とか、和製ホラーは観ますか?
「『事故物件』はまだ見てないですけど、本は読みました。
和の方も好きですね。『呪怨』のNetflix版とか。荒川良々さんが出てるやつ。あれは怖かったですね。連ドラ形式で、“和の怖さってこういうヤツやな”って。イヤな感じ。救いがない。みんな悪く(不幸に)なる(笑)。ホラー全般が好きですよ」