■「言いたい気持ちがないわけではない。葛藤はありますね」

ーー小島よしおさんとコンビの悪役でしたよね

「そうそう。ものすごくシュッとした。はじめて絵コンテ見せられた時に“えっ、こんなのやるの!?”ってびっくりして。普段から“ええ声”とは言われるし、正直声の仕事、ナレーションとかも結構多いんですが、おじさんの方のええ声だから声が合わないんですよ。若いイケメンの声じゃないんです。だから、その辺はちょっと恥ずかしかったですね」

ーー正体がバレずに良かったですね

「当時、娘がプリキュア大好きだったんで、“声でバレへんかな”って心配はあったけど、それは大丈夫でした。

 悪役の下っ端とはいえ、娘がハマっているプリキュアに出ている、あの世界に関わっているという誇らしさみたいなものは間違いなくあるわけですよ。

 その部分では言いたい気持ちもある。腰抜かすでしょ、子どもは(笑)。“君が今夢中で見ているプリキュアに出てんねんでパパ!”っていう。戦隊モノにしろ、『天てれ』にしろ、子どもが夢中になってるものに“お父さん出てるんだ!”って言いたい気持ちはないわけではない。ただ、それを言ったらほかのすべてもバレてしまうので、葛藤はありますよ」

ーーいずれ、「お前が見てたプリキュアに出てたんだよ」とか?

「まあねー、今更遅いですけど。第一、リアルタイムで言った方が、衝撃はあるでしょ(笑)。勿体ないことしたかなー……ただそれを突破口に、奥の方まで来られるのは……。“家に上がられて、散らかってる部屋見られるのは嫌だ”って気持ちに似てる気がします」

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