■志村さんのチャーミングな笑顔

「最終回、小山田(志村)の手紙を裕一(窪田)が読み上げるシーンがあるんです。手紙は、嫉妬とプライドから裕一の芽を摘むようなことをしてしまったことを懺悔する内容でした。裕一は、小山田を恨んでおらず、結果的に表現の幅が広がったことに“感謝しかありません”としみじみ病床で語るシーンでしたが、ここで志村さんの初出しとなる映像が出てきたんです」(前出の女性誌記者)

 手紙を届けにきた付き人(川島潤哉)が、「いつも先生(窪田)の前ではしかめっ面でしたが、笑顔は子どもみたいにチャーミングです」と話した場面で、鏡に映った小山田、すなわち志村さんが無邪気に微笑む映像が流れたのである。

「各メディアに寄せたインタビューで、脚本も手掛けたチーフ演出の吉田照幸氏が明かしていますが、これは“演者のNGに思わず笑ってしまった志村さん”が、偶然にも映っていたのを編集スタッフが見つけてくれたことで実現したシーンだということです。“奇跡だなと思うのは、ミラーショットじゃなかったら使用していないです。鏡に映っている顔だから思いをはせられる”と、吉田氏は語っています」(前同)

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