■2つのフィナーレ

 シチュエーションそのものは「構想として最初からあった」としていて、手紙ではなく小山田を直接登場させることで、

「わだかまりを超えて、普段の志村さんのような柔らかい笑顔で終わろうと思っていました」

 と、吉田氏はコメントしている。また、今回の“奇跡の笑顔”も、

「みんなで頑張って、努力して、思いが詰まった作品ではこういう奇跡みたいなことが起こるんだな、と思いました」

 と話していた。

「27日のコンサートも素晴らしかった。『モスラの歌』や高校野球でお馴染みの『栄冠は君に輝く』などなど、古関裕而が手掛けたいまもなお愛される名曲の数々が、出演者らによって披露されたんです。ラストには窪田が指揮者となり、ヒロインの二階堂ふみ(26)をメインにオールキャストで『長崎の鐘』で締めくくりました。薬師丸ひろ子(56)や山崎育三郎(34)、森山直太朗(44)といった歌唱力に定評のある人ばかりで圧巻でしたよ」(専門誌記者)

 また、岩城新平役を演じた元劇団四季吉原光夫(42)は本作がドラマデビュー作だったが、さすが元『四季』というべき圧倒的な歌唱力で『イヨマンテの夜』を披露。先述の吉田氏は紅白や歌番組にも携わってきたが、

「これだけ紅白とかやってきたのに、岩城さんが第一声を発したとき『一体、何なんだ!』って、ちょっと笑ってしまうくらい。それくらい度肝を抜かれました」

 と、絶賛のコメントを『まんたんWEB』に寄せている。

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