■フェイスガードやマウスガードは無意味

「現在のテレビの収録では、顔を透明な板で保護する“フェイスガード”や、口元だけ保護する“マウスガード”が使われています。ところが、これらには飛沫について吐き出し・吸い込みともにほとんど意味がないことが、スーパーコンピューター『富嶽』によって明らかとなったんです」(専門誌記者)

画像は国立大学法人豊橋技術科学大学令和2年度第3回定例記者会見の資料より引用

 20年10月15日に国立大学法人豊橋技術科学大学が記者会見で発表した内容によると、「マスクなし」の飛沫量を100%とした場合、フェイスガードの吐き出し飛沫量は80%、マウスガードの吐き出し飛沫量は90%という結果が出た。

 しかも、吸い込み飛沫量については「小さな飛沫に対して効果がなし」という結果も明らかとなっている。

「口と鼻に密着しているわけではないので、隙間から飛沫が飛ぶのは想像できますよね。ちなみに、もっともすぐれているのは、ポピュラーな不織布のマスクで、こちらは吐き出し飛沫量20%、吸い込み飛沫量30%と、かなりの予防効果があることが分かります」(前同)

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