■12億の負債を抱えた「勝プロダクション」
一方、勝も67年に「勝プロダクション」を設立し、映画やドラマの製作に乗り出した。
「製作者としての勝さんは作品の質を重視し、常に採算度外視でした。そして、多額のコストを突っ込んだ80年のドラマ『警視-K』(日本テレビ系)が低視聴率で打ち切りになったことで、勝プロは12億の負債を抱えます」(映画誌記者)
それでも、勝新はライフスタイルを変えなかった。
「知人を帯同して銀座の高級クラブをハシゴし、勘定の全額を負担する。店のボーイにも1万円札のチップを渡す。そんな勝さんに、惚れ込んだのか、呆れたのか、債権者の一部は取り立てを諦めたといいます」(芸能記者)
昨年末、13年ぶりに『NHK紅白歌合戦』に出場して話題となったさだまさし(68)も、実は“映画で大借金”のクチだ。
「『関白宣言』などヒット曲の印税を元手に、中国ロケのドキュメンタリー映画『長江』を企画し、自ら監督。ところが、撮影が難航して製作費がかさみ、利子を含めると、借金は35億円になったとされます」(スポーツ紙記者)
気の遠くなるような金額だが、芸能レポーターの川内天子氏は、当時のさだの様子を、こう話す。
「自己破産せずに30年計画で返済していったんです。その点について取材すると、さださんは“やり遂げると、決めたことですからね”と、ボソッと言っただけでした。執念ですよね……」
さだは有言実行で、年に100公演以上のコンサートを長年続けることで、借金を完済したのだ。