■運が強かった芸能界の借金王

 永ちゃん、マイトガイを大きく上回る“芸能界の借金王”が千昌夫(73)だ。

「世界規模で不動産投資を展開していましたが、バブル崩壊で大ピンチに。個人の負債が、3000億円に達した時期もあったはずです」(前出の音楽関係者)

 本人の口から語られることはないが、千は、その借金地獄から逃れることに成功している。

「まず、主な借入先だった日本長期信用銀行が98年に経営破綻して一時、国有化され、公的資金が投入されたことで、負債は軽減されました。その後、千の会社は2000年に負債総額1034億円で破綻しますが、民事再生法の申請を経て、なんと“6年間で1億6000万円を返す”という条件で決着するんです」(同)

 それは、ヒット曲が多数ある有名歌手にとっては、“チャラ”に等しかった。実は、その千昌夫と、『2013年流行語大賞』に選ばれた決めセリフ「今でしょ!」でブレイクした林修(55)は、借金に絡んで、ちょっとした関係がある。林は以前、千に巨額融資をしていた日本長期信用銀行の行員だったのだ。

「バブル期に東大を卒業し、新卒で就職したのが同行でした。だが、内部を知った林は〈この銀行は、いつか潰れる〉と感じ、5か月で退職したと語っています」(テレビ誌記者)

 実際、その予言通りになるのだが……、「林自身もその後、起業に失敗。2000万円の借金を背負ったとトーク番組で話しています」(前同)

 挫折を経験した林は、予備校講師に転身。タレント業も兼ねて大成功した。

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