■溢れる「闘志」
吉岡さんには、長い下積み時代がありました。芝居に興味を持ち、打ち込み始めたのは大学時代。いくつものアルバイトを掛け持ちして生計を立てていました。
当時、京都に住んでいた彼女は、夜行バスで東京に向かい、漫画喫茶でシャワーを浴びてオーディションを受け、また夜行バスで京都に戻る生活を5年ほど続けていました。
「いつか売れたい」という強い思いを胸に、夜行バスに揺られ、迷い戸惑いながらも、自分はやれる、まだまだ頑張れると、気持ちを奮い立たせていたそうです。
環境に恵まれていたわけではなく、闘志をたぎらせ自ら道を切り拓いてきたのです。ひたむきな努力が実を結び、現在の地位を確立しました。
彼女の穏やかな表情からは、苦労や困難など読み取ることはできません。かつてのエピソードに触れることでしか、知り得ないでしょう。しかし、知った者は一様に、彼女を「いい子」だと認識します。心から支えてあげたいと思うのです。