AKB48においても『大声ダイヤモンド』以降、じゃんけん選抜による楽曲を除く全てのシングル曲で選抜入りを果たし、『10年桜』『UZA』『願いごとの持ち腐れ』など多くの楽曲でセンターポジションを務め、姉妹グループながら将来的なエース候補と見られていた珠理奈。その結果が現れたのが2018年には地元の名古屋で開催された「AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙」だった。

 ここで珠理奈は念願の1位を獲得、2位にも同じSKE48の須田亜香里が選ばれるなど、SKE48としても飛躍を遂げた年でもあった。ステージに立った珠理奈が発したスピーチの内容やその後の言動は大きな批判を生むこととなったが、SKE48のドキュメンタリー映画『アイドル』にて当時の珠理奈の精神的な不安定さが詳細に描かれ、センターというポジションの重圧がいかほどか、広くアイドルファンにも周知されることになった。

 彼女をアイドルという軸で語るのみでは少々不十分だろう。珠理奈はドラマ『豆腐プロレス』(テレビ朝日系)への出演を皮切りに、プロレスに傾倒していき、アイドルとしては珍しいプロレス好きを公言している。

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