もっとも、富山ブラックも肉体労働者向けに生まれただけあり、県内でも主流とは言えないそうだ。地元のブロガーによるランキングを見ても、1位は家系の「元喜家」だった(他に石川県や栃木県内に系列店あり)……。

 正直、『沸騰ワード10』で茜が訪ねてきた他店、先の「真武咲弥」もだが、例えば京橋発の「ド・みそ」、神田発の「鬼金棒」などのほうがクオリティは高いと思う。しかし、動物系の出汁がいささかくどいド・みそも、唐辛子の他に山椒をふんだんにかけ、“カラシビ”を標榜する鬼金棒も、毎日食べる気にはならない。ラーメンに大切なのは普段着感覚の優しさなのだ。

 物心つく前からおよそ半世紀、西武池袋沿線で暮らしてきたぼくにとっても、池袋はほぼホームグランド。東京育ちの根無し草には、薄汚れた池袋の路地こそ、「住めば都」を感じさせる。

 また、幼い頃もオヤジになってからも、立大生の愛した味は自身のソウルフードでもある。思えば、一帯のラーメン屋も様変わりした。この激戦区で15年選手のむてっぽうも立派なものだ。

 番組を通じ、味噌ラーメンの冒険を続ける茜だが、最後には結局、ここに帰ってくるのかもしれない。立教もミッション校なので、さしずめ「ホームカミングデー」といったところ。池袋で自分にとってのホームラーメンはまた別にあるのだが、ぼくもこう書きながら、急にむてっぽうを訪ねたくなった。

(取材・文=鈴木隆祐)

アイドル食堂

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