■自分に合った仕事を探すには

 前出の福林氏は「資格を取るのに一番必要なのは、こうしたモチベーション」と力説する。

「資格があれば、再就職できるというのは早計ですね。まずは、どんな仕事につきたいのかを考えることです。それから資格試験に挑戦することで、合格率は上がります」(福林氏)

 自分がどんな仕事に向いているか分からない、という人は、ハローワークで行っている

「一般職業適性検査」を受けてみよう。受検料は無料で、1時間半ほどの検査で自分の能力や適性を教えてくれるという。その結果、「指先の器用さ」や「手腕の器用さ」が評価されたなら、「DIYアドバイザー」を取る手もある。試験では、住まいの補修・改善に必要な用具やノウハウが問われるという。

「コロナ禍による外出自粛もあり、ガーデニングや日曜大工の人気が高まっています。そのため、ホームセンターでは売場を増やすケースもあり、求人も増えているようです」(前同)

 最後にオススメしたいのは、「実用マナー検定」だ。自宅での受検も可能で、ビジネスシーンでの身だしなみやあいさつ、敬語の使い方などが一から学べる。

「中高年は案外、ビジネスマナーを忘れていることが多いんですよ。長く勤めた会社の色に染まって、横柄な態度を取ってしまうことも。再就職にあたって、基本を見直すことは大切です」(同)

 面接を受けるときの自信にもなり、採用率もアップするそうだ。

 最後に前出の鈴木氏が、資格を取る利点を挙げる。

「履歴書に載せて、自分のスキルをアピールするために資格を取りたいという人がほとんどでしょう。でも、資格を取るために勉強した知識が意外なところで役に立ったり、試験に合格することで前向きになれるという効果もありますよ。コロナ禍で時間が取りやすくなっている今はチャンスです。興味を持った資格は受検日を確かめて、どんどん受けてみるべきです」

 自分にあった資格を手に、新しい職場で“第二の人生”を満喫しましょう!

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