■東大専科の意外な勉強法と素直な生徒たち

 遠回りとも思えて実は近道だということがままある。数学のレベルアップをする初歩として、計算力の不足を解決するために小学2年生の算数から始めるとは意外だった。考えなくても感覚でやれる力、『数の暗黙知』を身に付けることで夏までには高校レベルの数学に達するという。なるほど、説得力がある。何より目の前にいる水野(長澤まさみ/33)が同じように特訓を受けて東大に合格し弁護士になったのだ。数学はスパルタで詰め込むという勉強法に、楓(平手友梨奈/19)の決断と反応が早かったのもいい。バドミントンでしごきに耐えて実力をつけてきた経験のある楓にとっては、バカはちまきを巻いてでも目標に達することを優先することの大切さが身に染みているのだろう。

 そして、バドミントン界の全国トップとして歩んできたように、チームを一緒に目標へ向かわせるのが上手いなと思った。こういう人がグループにいると話が早いし、決意を固めている楓の存在は大きい。そして、瀬戸が東大専科に戻ってきた。とても強い顔、力強い足取りからは、勉強することへの前向きな気持ちが溢れていた。苦境を乗り越えた男が心を決めたら強いのだ。今後どんなつらいことがあっても瀬戸は諦めないし、クラス全員で頑張っていけるだろう。次回が楽しみだ。

(文・青石 爽)

『ドラゴン桜』は、2005年7月期に放送され社会的ブームを巻き起こした同名ドラマの続編となる新シリーズ。原作は『モーニング』(講談社)にて連載中の三田紀房氏による『ドラゴン桜2』で、前作ドラマの15年後のストーリーをオリジナル展開で描く。偏差値32の龍海学園は経営破綻寸前にあり、これを打開すべく学校再建のエキスパート弁護士・桜木建二(阿部寛/56)による再建を図るが、理事長の龍野久美子(江口のりこ/40)は進学校化に反対、生徒は姉と2人で両親が残したラーメン屋を手伝う瀬戸輝(髙橋海人/22)、バドミントン全国トップレベルの選手である岩崎楓(平手友梨奈/19)、優秀な弟に劣等感があり見返してやりたい天野晃一郎(加藤清史郎/19)など悩みや問題を抱えた生徒たち。桜木の教え子であり弁護士になった水野直美(長澤まさみ/33)の奮闘にも注目の学園ドラマである。

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