9月2日、日本テレビがオンラインにて10月期「番組改編説明会」を実施した。
朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)に、今年3月に同番組を卒業したハリセンボンの近藤春菜(38)が復帰するという一部報道を受け、同局の田中宏史編成部長は「現時点で決まっていることはございません」とし「スッキリファミリーとして機会があれば、今後も出演してもらえたらと思っております」とコメントした。
「秋の改編期に向けて何かしら動きのありそうな『スッキリ』ですが、もちろん今秋ではないですが、ここにきて“やっぱり番組自体が終わるのでは”という話が日テレ内部でもされています。最大の理由はアイヌ民族に対する不適切な表現ですよね。あの一件がとんでもない大問題になっています」(制作会社関係者)
3月12日の『スッキリ』内でアイヌ民族を傷つける不適切な表現があった。直後から多くの批判が寄せられ、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は7月21日、「明らかな差別表現を含んだもの」として放送倫理違反があったとする意見書を公表した。
3月18日、日本民間放送連盟(民放連)の定例会長会見が行われ、日本テレビホールディングス会長も務める大久保好男民放連会長は『スッキリ』でアイヌ民族に対する不適切な表現があったことを謝罪した。
また、3月22日には日本テレビの小杉善信社長が定例会見で「アイヌの方々の正しい理解を推進する動きに今回、水を差したことを深くおわび申し上げます。大変申し訳ありませんでした」と謝罪。
6月6日、小杉社長は北海道札幌市で開かれた「北海道アイヌ協会」の総会に出席し、「アイヌ民族のみなさまを深く傷つける、不適切で差別的な表現を放送したことについて、深くお詫び申し上げます。放送した言葉が直接的な差別表現であることの認識が恥ずかしながら欠如していた」と陳謝し、頭を下げた。
「もちろん、どの番組であってもあのような表現は許されるものではありません。ただ、あれがバラエティ番組ではなくニュースも取り上げる情報番組で行われたことがさらに問題なんです」(前同)