■「BPO案件」の番組は改編期を乗り越えられない

 2019年9月に“ヤラセ問題”が指摘された『クレイジージャーニー』と『消えた天才』(ともにTBS系)は、翌10月に番組終了を発表。同年11月には「自主自律的な対応をもってしても看過できない放送倫理違反がある」として、BPO放送倫理検証委員会の審議対象となった。

『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』(フジテレビ系)は、100人の出場者を集めて収録すべきところ、人数が不足した場合、解答権のないエキストラを補充して番組に参加させ、「番組が標榜している『1人対99人』というコンセプトを逸脱し、視聴者の信頼を損なう形となっていた」として、2020年4月に番組ホームページに事実関係を好評するとともに謝罪した。

 同年5月にはBPOの審議対象となり、今年1月18日、BPO放送倫理検証委員会は「放送倫理違反があった」とする委員会決定を発表。番組は9月でレギュラー放送を終了することが明らかになっている。

「大人気番組の『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の『お祭り企画』は例外と言えるのでしょうが、BPOの審議対象になった番組は次の改編期を乗り越えられずに終了してしまう、というのがテレビ界の定説になっていますね。

 さらにもう1つ、やはり加藤さんのこともあり、『スッキリ』が終了するのではないかと言われているんです。加藤さんは3月末をもって吉本興業からの専属エージェント契約を解除されていますからね」(前出の構成作家)

 2019年6月に元雨上がり決死隊宮迫博之(51)やロンドンブーツ1号2号田村亮(49)による闇営業騒動の際、加藤は所属していた吉本興業上層部を痛烈に批判。これをきっかけに加藤は吉本とエージェント契約を締結したものの、3月の契約更改時に契約更新をされることなかった。

「生放送の電波を“ジャックする”ようにして行なわれた“加藤の乱”は、やはりすごいことでしたよね。本来は宮迫さんらの闇営業問題の話題だったのに、一気に吉本興業の社内の問題にすり替わった。正義感から会社を良く変えたい、というものだったのでしょうが、そこには多分に加藤さんの吉本内で置かれていた立場、そして私怨も交じっていたのは否定できないでしょう。

 当日の放送には各方面から厳重注意があったそうですが、あそこまで痛烈批判された吉本の上層部が、引き続き加藤さんと“良い関係でやっていく”というのは不可能ですよね。だからこそ、エージェント契約が更新されることはなかった。

 また、加藤さんは『人生最高レストラン』(TBS系)のMCを務めていますが、同番組についても“加藤以外のタレントにMCを”という流れになってきているといいます。もともと、『人生最高レストラン』はチュートリアル徳井義実さん(46)がMCを務めていましたが、不祥事が明らかになり、加藤にバトンタッチする形で現在まで続いていますからね。つまり、そもそもが加藤に来たオファーではなかったんです。

 また、『スッキリ』ももう吉本のサポートは受けられない状況にあるでしょうし、同社は、裏番組の麒麟川島明さん(42)がMCを務める『ラヴィット!』に注力していると言われていますよね。

 こういった要素を勘案すると、やはり加藤さんの『スッキリ』が存続するのは、かなり厳しいとなっているといいますよ」(前同)

 さまざまな要素から“打ち切り不可避”とも思える『スッキリ』だが、来年3月の改編期を乗り越えられるのだろうか――。

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