彼女の存在を知らしめた大きな出来事として「夏の全国アリーナツアー2019」の東京ドーム公演は外せない。そこで約1年9ヶ月ぶりに披露した「不協和音」で卒業した長濱ねるのパートを田村が引き継ぎ、鬼気迫るパフォーマンスで反響を呼んだ。

 加入してから約1年という経験値の少ない田村が楽曲における極めて重要なポジションに起用される。このことは田村の秘めたるポテンシャルが見出されての抜擢だった。

 田村は現在、3rdシングル『流れ弾』のセンター抜擢を筆頭に、雑誌のモデルや『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日)の連続ドラマ出演など、個人仕事を着実に増やしていっており、今もっとも注目を集めている櫻坂46のメンバーであることは言うまでもない。

 その最も最たる例として1st写真集『一歩目』の発売がある。同作は週間5.6万部を売り上げるなど、順調にヒットを記録しており、田村の存在が世間にも大きく認知されるきっかけとなりそうだ。乃木坂46白石麻衣が女性ファン獲得に影響を与えていったように、男性のみならず女性のファンも多い田村もまたそうした方面での活躍が大いに期待できるだろう。

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