■「 “これをやったら傷つける可能性がある”って人質を取られた感覚」

 これにR-指定も「有名税が割に合わんじゃないけど」と切り出し、

「出た時点で全部に気を付けなあかん。一挙手一投足を、誰かを思いやる気遣いではなく、“これをやったら傷つける可能性がある”って人質を取られた感覚」「昔で言うと、“売れたうまみ”が表現する人にとって何もない」と、やはりどこか声を詰まらせながら話すとマツコも頷きながら、

「すべてがそうなっていると思う。エンターテインメントだけじゃなくて、会社だったり、学校だったり、政治だったり。夢も希望もないこと言うかもしれないけど、私はいっぺん壊れるしかないと思っていて。相当なジャンルが崩壊の後に、また新たに生まれるんだろうなって……」

「編集があるんだから、あとでカットすればいいんだから、言いたいことを言えばいいんだよ。それをキレイに編集した方が絶対に面白い空気は出るし。でも、もう見ていると、みんな言葉を選んで言っているし、そもそも戦いに来ていないし。なんか、通りすがりで台本通りに、なんか食って感想言って帰ればいいっていう人ばっかりだよ。いろいろ考えているのよ。どのタイミングで身を引こうかなって、ずっと考えている」

 と、最近の無難な食レポに頼りがちな番組づくりについても苦言を呈した。

「マツコの“本当の大事な魂まで売り出したら、私はたぶん死ぬまでテレビにすがって、哀れな姿をさらし続けて、笑ってもらっているんじゃなくて、笑われて生きるようになるから”としつつも、松永は大丈夫だと話すと、やっぱり松永はティッシュを片手に泣いていました。“最後に絶対売っちゃいけないものを売りすぎ”という言葉にさらに笑いながら新しいティッシュで涙をぬぐう松永に、マツコは“何であんた泣くのよ!”とツッコミを入れていました」(前出の女性誌記者)

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