■林家木久扇の父子共演、女性落語家の抜擢も可能性あり

 三平が降板する一方で、気になるのが新加入する笑点メンバーだろう。すでに落語ファンの間でも議論を呼んでいるが、現役落語家はこう話す。

「『笑点』はあくまでも演芸テレビショー、大喜利ショーですからね。落語の実力以上にテレビ映えや華がある人、テレビで笑い、人気がとれる人が求められるはずです。また、ドラマ性やストーリーといったものも大事になってくる。

 新メンバーも『笑点』内のドラマに深く関わってくる人がいいでしょう。そう考えると本命は木久扇師匠の息子、二代林家木久蔵さん(46)ですね」

 木久蔵は1995年に父・初代木久蔵(現:木久扇)に入門。2007年に真打に昇進し、このタイミングで親子ダブル襲名を行ない、父・木久蔵は木久扇を、当時きくおを名乗っていた息子が木久蔵を襲名した。

 今年5月には、木久扇が自宅で転倒して骨折し休養に入ったため、7月4日の『笑点』には父に代わって木久蔵がピンチヒッターとして出演している。

「木久扇師匠と木久蔵さんが大喜利コーナーで並べば、当然親子の絡みは目に浮かびますし、面白くなるのは間違いありません。番組のメイン視聴者であるシニア層も、親子のやりとりを微笑ましく見るでしょうね。

 また、木久扇師匠は84歳とご高齢なので、近い将来勇退する可能性も高い。そうなったときに木久蔵さんがその席に収まるというのはすんなりいきますよね」(前出の現役落語家、以下同)

 本命・木久蔵の対抗とささやかれる落語家は、2人いる。

「1人は女性落語家の春風亭ぴっかりさん(40)です。2006年に春風亭小朝師匠(66)に入門していますが、それ以前に7歳サバを読んでAKB48のオーディションに応募して最終審査まで残ったという異例の経歴の持ち主。それだけの美貌も兼ね備えているということですよね。

 女優として映画やドラマでも活躍していますが、2022年3月には真打に昇進し、“蝶花楼桃花”に改名を予定しているなど、落語の実力もある。SDGsの時代ですから、落語界や『笑点』もいつまでも男性優位というわけにはいきません。あの並びに女性が1人いたら華やかでもありますしね。そういった意味でもぴっかりさんはうってつけではないでしょうか」

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