■『らじおと』スタッフへの不満を『深夜の馬鹿力』で昇華

 伊集院は「解決法は、忘れるとか直接ケンカするとかみなさんあると思いますが、僕の中でできるのは1個だけ。僕が今までこういうことで報われた、これで全部わだかまりがなくなったことは、このラジオでしゃべって笑いが起こる、ネタになるならもうそれでいいって思う」と前置きし、その経緯を説明した。

『らじおと』で、ある歌手をゲストに迎えることとなり、伊集院は番組スタッフに、下調べとして楽曲の歌詞をデータにして送ってほしいと依頼。これに対して、複数の歌詞カードの写真がそれぞれ、編集できないPDF形式で送られてきたものの、伊集院は以前から全スタッフに、データの共有は編集可能なワード形式で依頼していたため、このスタッフに注意して再度送ってもらったという。

『らじおと』の本番終了後、伊集院はそのスタッフに「いろいろあったけど、資料が役に立ったよ、ありがとう」とフォローを入れ、感謝をLINEで伝えると、そのスタッフから「とんでもないです、こちらこそ迷惑をおかけしました」といった旨の返信があった。

 そのやりとりから約1時間後、伊集院と番組スタッフ計30人ほどが参加するLINEグループに1枚のキャプチャー画像が“誤爆”されたのだ。その画像は番組スタッフのみが参加するLINEグループでのやりとりを収めたものだった。

 そこには、伊集院がスタッフへの感謝を伝えたやりとりの1分後、スタッフ同士の「出ましたアメちゃん笑」「今日はムチきつかった分、アメが甘いっす笑笑笑」というトークがあったのだという。

 伊集院は「何を意味しているのかちょっと理解できなかった」ようだが、番組スタッフは伊集院の𠮟咤激励を日頃から「アメとムチ」という隠語を使って揶揄しており、伊集院本人が参加しているグループに、いわば陰口の画像を誤爆投下してしまったということになる。

 キャプチャー画像は直後に削除されたというが、これに伊集院は「ちょっとここで腹が立ってきて……」と当時を振り返って心境を吐露。自身もジョークを交えた返信をするなど“大人の対応”をすべきだったと後悔も口にしていたが、打つ手がないため忘れるように努めたという。

 しかし、いつまで経ってもモヤモヤが晴れることなく、『深夜の馬鹿力』で笑いを交えて騒動を回想し、ネタとして昇華させるに至ったようだ。

「こういったスタッフとの日々のいざこざや、パワハラ疑惑が報じられた際のTBSラジオの対応に不信感が募っていったのかもしれません。

『深夜の馬鹿力』は今後も続いていくようですが、11日の『らじおと』で伊集院さんは“『伊集院光じゃないとダメなんだ』という人たちと一緒にモノを作っていく”と語っていましたが、彼の中でそれはTBSラジオではないのかもしれませんね……」(前出の芸能プロ関係者)

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