■時代の変化に合わせるセンス

 これには、世間の「コンビ芸人」の認識の変化も影響していると思われる

「一昔前は、コンビ芸人は慣れ合いを嫌うビジネスライクな関係で、舞台から降りたら口も利かないのが当然、というムードもありました。ただ、現在はサンドウィッチマンや千鳥などのようにコンビ仲がいいほうが自然になりつつある。そういう時代の流れを察知しているのかもしれません。実際に10年ぶりにコンビが共演したCMも、そういうノリですからね」(前出の専門誌記者)

 20年7月からダウンタウンはスマホアプリ『SmartNews』で10年ぶりのCM共演を果たしているが、ここでも「半額クーポン好きやろ?」という問いに「浜田の方が好き!」と松本が返したり、アプリの人気や使いやすさを浜田が説明すると「スマニューって俺らみたいやな!」と松本が返して2人で笑いあったり、“イチャイチャ感”を押し出した内容となっている。

 また、21年1月16日放送の『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)で、松本は浜田との関係について「コンビ同士が仲いいのがブームというか、そんな空気になってるでしょ。だからビジネス仲いいをやってます」と、照れ隠しのように語っていた。

 しばしば、相方の名前を出してオチにすることが多いダウンタウンだが、見る人は「ダウンタウンはコンビ」ということを認識できる。実は、高度な戦略だったということか……。

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