男性が注意すべきは週の前半

これまでは、こうした点に気をつければよかったが、実は、ここ最近で新たな問題が表面化している。
「狭心症とは関係のない、突発性の心筋梗塞=急性冠症候群があることがわかってきたんです。これは前兆現象がなく、心電図が正常でも引き起こされます」

しかも、急性冠症候群が、実はかなり多く発生していることも判明しているため、せめて、日常生活のどういうときに発作が起きるのかを把握しておくことが、命の防御策となるという。
「激しい運動をしてはいけないとよく言われますが、それよりも危険なのがストレス。意外にも、ゴルフのパットを決めるときや、会社の重要な会議で発表する前もストレスがかかっている状況。急な用事ができて、慌てて出かける準備をしているときも危険です」

このストレスでいうと、男性は週の前半に、女性は週末に突然死するケースが多いという。
「男性は、休日が明けて仕事へ切り替わる瞬間にストレスを喚起しやすい状況にあり、女性は、夫が休日で家にいることがストレスになっているようです」

ストレスだけでなく、血圧も心筋梗塞の大きな要因で、特に冬場の入浴中に心臓発作を発症し、命を落とすケースは後を絶たない。
脱衣場には暖房がないことが多く、冬季は気温が低め。この状況から熱い浴槽で体を温めることで、血圧が何度も変化し、心臓に大きな負担をかけるからだ。

さらに怖いのが就寝中の心筋梗塞。日本心臓財団公表のデータでも、入浴中に突然死する人の3倍以上もの人が亡くなっている。
「特に朝方は危険。就寝中に汗をかくなどして体が脱水症状を起こしていることや、自律神経のバランスが変化することが一因です」

この場合でもそうだが、命を守るためには家族の目が重要になってくる。
「排便で力んだ際に発作が起きることもあり、知人の医師は病院のトイレで亡くなっています。発作後3~4時間以内では助かるケースが多いので、家族に"トイレに行くよ"と一声かければ、異変があっても気づいてもらいやすい」

家族とのコミュニケーションが円滑であれば、体に重大な異変が起きても、"生還"しやすいのだ。
そのため、最も身近な家族である妻を裏切ると、怖い目に遭うかもしれない。
「セックス時の心臓にかかる負荷は、3~5キロの荷物を3階まで運ぶ程度ですが、妻と違う相手となると興奮度が高く、心臓への負荷はより高まります。セックス関連の突然死では、自宅以外での死亡例が圧倒的というデータもありますから」
つまりは、愛人との関係は身を滅ぼすということ。重大病で突然死しないためには、家族や夫婦関係の良好さが不可欠のようだ。

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