■明石家さんまが小学生から買ったギャグ!?
そんなドリフの『全員集合』のライバル番組として、急速に求心力を持ち始めたのが、81年にスタートした『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)だ。
「王道コントのドリフに対し、ひょうきん族は、アドリブも内輪ウケも、なんでもアリ。才能ある芸人が、それぞれの個性で笑いを取るスタイルが、新しいもの好きの中高生の間で人気を得て、テレビ界の王者だった『全員集合』を終了(85年)に追い込むまでになりました」(テレビ誌記者)
●タケちゃんマンやブラックデビルも大人気
その中心であったビートたけしや明石家さんまも、ブレイクの過程で、数々のギャグを生み落とした。『ひょうきん族』の人気キャラ、タケちゃんマンの決めポーズでもあった「コマネチ!」は、モスクワ五輪で金メダルを取った体操選手、ナディア・コマネチのハイレグレオタードを模したナンセンスフレーズ。
「ネタ元は、由利徹の“おしゃまんべ”だったといわれています。ただの北海道の地名でしたが“マン”というちょっと卑猥なフレーズと、股間を抑えながらの動きでギャグにした。確かに似てますよね」(松田氏)
タケちゃんマンの敵役で、ブラックデビルやアミダばばあ、知っとるケ、などを演じたのが明石家さんま。
タケちゃんマンに「おまえはアホか!」と振られると「アホォ~? アホちゃいまんねん、パーでんねん、パァ~」と歌うパーでんねんも大人気となった。
「これは、当時、小学生だった月亭八方の息子・月亭八光が口にしていたものをさんまが気に入り、5000円の小遣いと引き換えに譲ってもらったものだったそうです」(芸能記者)
90年代には、お笑い芸人のギャグが、「新語・流行語大賞」にノミネート、受賞することが増えてくる。