●注目の1位は渋いチョイス

 そして、見事、ハイボール部門の第1位に選ばれたのは、秋田県南部の伝統的な漬物である、いぶりがっこ(秋田県)だ。ビール部門とは打って変わって少々、渋いチョイスとなったが、そこには、こんな理由が。

「ウイスキーの、ピート香という燻した香りが感じられるハイボールには、燻製料理が最も合うんです。その代表格が、干し大根を燻製した、いぶりがっこ。今や全国のスーパーで手に入るので、私も家でハイボールを飲む際は、必ず購入するほどの逸品です」(同)

 また、ビール党のこぐねぇ氏も、いぶりがっこを肴にする際は、ハイボールを楽しんでいるという。

「そのままでもいいですが、チーズと合わせたり、刻んで、ポテトサラダの中に入れたりしています。コクのある食材と組み合わせると、よりおいしさが増すんです。いぶりがっこに限っては、ハイボールとの相性が二重丸ですね」

■日本酒の冷酒に合うのは

 発泡系の酒は卒業したという左党の人のために、“日本酒の冷酒”に合うツマミも、いくつか紹介したい。日本酒は5~15度に冷やすことで、喉越しがスッキリする。夏の夕涼みに、ピッタリの飲み方だ。

「冷酒は、地魚と合わせるのが一番。たとえば、夏の三陸を代表する魚で、肝に濃厚なうま味を持つ、どんこ(岩手県)の刺身。京の夏の風物詩といわれる、川魚のもろこ(京都府)の塩焼きや、高知の吞兵衛に長年愛されているカツオのたたき(高知県)などが挙げられます」(塩見氏)

■うまい!お酒の冷やし方

 最後に塩見氏が、夏の晩酌をより豊かにする、酒の冷やし方を教えてくれた。

「ビールなどの発泡系の酒は、冷蔵庫の微振動がストレスになり、炭酸も安定しません。なので、夏に酒を冷やす際は、氷水につける“どぶづけ”がオススメです。見た目も涼しげですし、より良い状態で酒を冷やすことができますよ」

 この夏は、酒を片手に全国のツマミを楽しもう!

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