■“庶民の味方”外食産業も「値上げ」の危機

 国民の“昼メシ”が大ピンチ! B級グルメライター・田沢竜次氏が語る外食産業の危機とは?

 近頃、庶民の味方である外食チェーンが軒並み、値上げを敢行しています。

 ウクライナ情勢などによる小麦価格の高騰を受けた『丸亀製麺』(並盛のかけうどんが320円から340円に)や『富士そば』(1玉あたり20円引き上げ)、天丼チェーンの『てんや』(天丼が500円から530円に)など、各チェーン店がメイン商品の値上げを発表。

 こうした庶民の胃袋を支える外食店の値上げは、本当に大変なことです。

 居酒屋では、『鳥貴族』が全品327円から350円に値上げ。ドリンクの安さをウリにする激安居酒屋も、値上げの波には勝てなかったようです。

●牛丼チェーンの松屋の値上げは…

 また、世界的な食肉価格の上昇により、牛丼チェーンの『松屋』も、牛焼肉定食を650円から690円に引き上げるなど、値上げを発表しました。

 しかし、松屋は少し状況が違います。メインの「牛めし380円」は据え置きにし、定食メニューなどを対象に値上げをしているんです。

 これが非常に厄介。“早い”“安い”といったイメージが定着した牛丼屋で、ちょっとした定食メニューを頼むと、気づけば、1000円弱も支払うことになる。もはや「牛丼屋=安い」というイメージを見直す必要があるでしょう。

 さらには、庶民の味方だった“早くて安い”がウリのファストフードでさえ、気軽に楽しめない時代が、すぐそこまでやって来ているのかもしれませんね。

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