■準決勝、決勝へ!夢の対決
その後、大谷はチェコ代表のキャップを被り、決戦の地となるマイアミ入り。準決勝のメキシコ戦では、1点ビハインドで迎えた絶体絶命の9回裏。
「必ず塁に出ると決めていた」との宣言通り、反撃ののろしとなる“スタンディングダブル”を放つ。
「ヘルメットを投げ捨てる激走、さらに二塁から日本ベンチを“カモン!”と鼓舞する彼の諦めない姿勢が、悩める4番・村上の劇的なサヨナラ打に結びついたのは間違いないでしょう」(前同)
そして決勝のアメリカ戦でも、7回の第4打席にまたも激走で内野安打。チーム唯一の7試合連続安打を達成すると、9回にはクローザーとして、マウンドに上がった。
「最後の打者は盟友トラウトという夢の対決。しかも、これを三振に斬って胴上げ投手ですからね。本当に異次元の活躍でしたし、神がかっていましたよ」(同)
大谷の、大谷による、大谷のためのWBC 。14年ぶりの栄冠は、不世出の二刀流とともに刻まれる。
■まだある!WBCベスト「ショータイム」
【中国戦】フェンス直撃タイムリー二塁打4回一死一、三塁のチャンスで、低めの球を見事に流し打って2点タイムリー。先発の自らを助ける貴重な追加点となり、「リアル二刀流」の真価を見せた。
【チェコ戦】「191キロ」弾丸ツーベース4回一死二塁。3球目のカーブをフルスイング。引っ張った打球はものすごい速さで飛び、タイムリー二塁打に。打球速度は自己ベスト3に入る191キロだった。
【チェコ戦】脚でも魅せた「まさかの三盗」弾丸二塁打の直後、大谷はすぐ三塁へ盗塁。5点差であえて盗塁したのは、打席に立つ不調の村上を“犠牲フライでいい”と楽にしたかったのではともっぱら。
【イタリア戦】先発マウンドでの「雄たけび」先発した大谷は、一球投げるたびに「オリャー!」と絶叫。東京ドームはもちろん、テレビ中継にまで響き渡った。まさに大谷の気合いを物語る「雄たけび」だった。