■“ポストシーズンに弱い”最強軍団の悲願ワールドシリーズ制覇も確実!?

 この年明けにあった『KONAMI野球ゲームアンバサダー』就任の記者発表で、今季の目標を問われて即答するほど、「ワールドシリーズ制覇」は、大谷にとって一番の悲願。

 数あるオファーからドジャースを選んだのも、最も実現の可能性が高い選択肢だからに他ならない。藪氏も、今季の超豪華布陣を踏まえてこう言う。

「強いのは、もはや分かりきっている。注目はイチローや“大魔神”佐々木(主浩)さんらを擁した、01年のマリナーズのシーズン116勝を超えられるか。

 ダルビッシュ有(37)らを擁して圧倒的な強さを見せた17年のパドレスでさえ、最終的には104勝止まりだっただけに、ぜひ、これを塗り替えてほしいとは思うよね」

■最大のライバルはダイヤモンドバックス

 とはいえ、直近3年は、いずれもシーズン100勝超えと、他を圧倒してきたドジャースも、ことポストシーズンでは苦戦続き。短縮シーズンの20年こそ頂点に立つも、その翌年はワールドシリーズ進出をかけた、リーグチャンピオンシップでブレーブスに敗退。

 続く22年、23年は地区優勝こそ果たすも、リーグ代表2チームを決めるディビジョンシリーズで、それぞれ同地区のパドレス、ダイヤモンドバックスに敗れている。今季のリーグ代表争いもやはり「最大のライバルは、前年覇者である同地区のダイヤモンドバックス」と、福島氏は言う。

「昨季17勝を挙げたエース右腕のザック・ガレン(28)や、満票で新人王に選出された外野手のコービン・キャロル(23)ら、もともと良い選手の多いチームです。

 さらに、新加入の左腕エドゥアルド・ロドリゲス(30)あたりは、実績も十分。ともすれば“大谷キラー”にもなりうる注目株です」(前同)

 一方、こちらも同地区のパドレスは、“精神的支柱”ダルビッシュを慕って今季加入した松井裕樹(28)の存在や、ドジャースと対決する韓国での開幕カードで話題沸騰中だ。ただ、戦力的にはいま一つと捉える福島氏が、こう続ける。

「近年続けてきた大型補強のツケが回って、昨年9月には財政難が顕在化。このオフも松井こそ獲得したが、補強自体はあまりうまくいっていないのが実情です。野茂英雄氏がアドバイザーを務めるなど、日本とは何かと縁の深いチームなんですけどね」

■ブレーブス、アストロズ、メッツら難敵が待ち受ける

 そんなライバルを打ち破り、地区優勝を果たしたとしても、同じナ・リーグには、ドジャースをも凌駕する超強力打線を引っさげ、目下、6年連続地区優勝中ブレーブスがいる。

 さらに、同リーグの強豪との戦いの末には、「ア・リーグ代表としてアストロズ、メッツとワールドシリーズ制覇までに多くの難敵が待ち受けています」(在米スポーツ紙記者)

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7