春場所の千秋楽には、NHK解説者の北の富士氏(元横綱)からも「乱れている。聞く耳を持ってほしい」と苦言を呈されていた。こうなると、白鵬の味方はモンゴル人の後輩力士だけか……と思いきや、
「これまでモンゴル勢は一枚岩で、絶えず一緒に行動していました。ところが、関脇照ノ富士(伊勢ヶ濱部屋)や逸ノ城が、白鵬グループとは別行動を始めているんです」(前出の相撲部屋関係者)

その結果が先場所13日目と今場所の初日だという。
「これまで白鵬と当たるモンゴル力士は、どことなく先輩に遠慮する取り組みが目立っていました。ところが、先場所13日目に照ノ富士が、どちらが横綱かわからない取り口で下しました。そして今場所初日、逸ノ城が白鵬に土をつけました。照ノ富士の師匠は審判部長の伊勢ヶ濱親方。逸ノ城の師匠の湊親方(元幕内・湊富士)も審判部所属です」(同関係者)

相撲ファンのラジオパーソナリティ・大野勢太郎氏が、こう語る。
「特に先場所、照ノ富士に力負けしたのがショックだったはず。白鵬の美学からすると、同じ力士に連敗することは許されない。もし今場所、照ノ富士に敗れたら、自身、衰えを実感し、自ら"決断"するかもしれません」

となると、後半戦に突入した夏場所の最大の見どころは、やはり照ノ富士戦。
空前の記録を打ち立てた最強横綱が"決断"する歴史的瞬間が見られるかもしれない――。

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