具体的にどんなプランがあり、どう選ぶべきかは後述するとして、もう一つの大きな疑問「契約手続き」について触れておきたい。手続きは面倒だし、解約の連絡をするのも気が引けるから、そのままでいいや、なんて方も多いはず。だが、「手続きは簡単。各社のサービス窓口、電話、ホームページなどで申し込みするだけです。これまで契約していた電力会社への解約手続きは切り替え先事業者が代行するので、わざわざ申請する必要はありません」(同)

 ただ一つ必要なのは、「スマートメーター」の設置だ。耳慣れない言葉だが、これは、通信機能が付いていて電気の使用量を遠隔から検針できるデジタルのメーターのこと。その設置に費用がかかるのでは?「スマートメーターへの交換自体には、原則、費用はかかりません。また設置は切り替え先の電力会社へお申込み後、現在、契約している地域の電力会社がすべてをやってくれます」(同)

 なんとも安心かつ手軽に新電力への切り替えができるわけだが、気をつけなければいけないこともある。ここに来て、消費者の誤解につけ込んだ詐欺業者も横行しているというのだ。実際、国民生活センターには、年明けから電力自由化に絡んだ苦情が今年に入って急増しているらしい。「電気が停まると脅された事例をはじめ、説明を受けていない費用について負担を求められたとか、法外な手数料を求められたという苦情が相次いでいると聞いています」(全国紙社会部記者)

 こうした悪質な業者に引っかからないためには、どうしたらいいのだろうか。「まずは、資源エネルギー庁のホームページで、その会社が国の登録を受けた会社かどうかを確かめてください。そのうえで、その会社のホームページやパンフレットをよく読んでみることをお勧めします」(同) いくら手軽でも、注意すべきところはきちんと押さえることが重要なのだ。

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