「有名なのは、バス運転手の給料20%カット。加えて、早期退職などを募り、職員を大幅削減しました。そして、大阪市営地下鉄の“バカ高”だった料金は、橋下氏の意向で初乗り料金が20円値下げされ、180円となりました」(前出のオンブズマン関係者)

 さらに、橋下氏の後を継いだ吉村洋文市長は、市営地下鉄の初乗り区間に続く“第2区間”の料金を、来年春から、さらに10円値下げする方針を提示。“市民ファースト”の流れは続いているが、一方の小池知事が改革の目玉にしそうなのが、“都営地下鉄と東京メトロの一元化”だという。「この話はそもそも、猪瀬直樹元知事時代に話題になりました。両地下鉄を一元化すると、これまでの乗り継ぎ運賃を安くできるだけではなく、乗り換えが今よりスムーズになって、通勤ラッシュの緩和にも役立ちます。当然、“満員電車ゼロ”を公約に掲げる小池都政は、この問題にも着目するでしょう」(前出の有馬氏)

 問題山積の東京都庁。しかしながら、小さな改革から始めることも手法の一つだろう。「たとえば、幹部の送迎の車を一人1台というやり方を改め、ピックアップ方式にして数人を一度に送迎するとか……。このように、細部にまでメスを入れる姿勢が、世論を支持基盤とする小池知事に求められています」(前出の浅川氏)

 今のところ世論の支持を得る小池知事だからこそ、踏み込める都政の闇。見事、思惑通りになるかどうか、これからが正念場と言えそうだ。

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