ちなみに野田氏は「日本酒を愛する女性議員の会」の会長に就いているが、同会幹事長を務めるのが小渕優子元経産相(42)。彼女もまた、“アンチ安倍勢力”では女性総理の有力候補だ。衆院当選6回の実績を持つ彼女だが、有権者にワインを贈った問題で経産相を辞任。また、元秘書が“政治とカネ”問題で有罪判決を受けたことで、政治の最前線からは遠ざかっている。

 しかし、浅川氏いわく、「父である故・小渕恵三元首相を通しての支持やバックアップ、全国区の知名度などの面からは、女性議員の中で最も首相に近い存在と言える」 また、前出の小林氏も、「野田氏と小渕氏は兄弟盃ならぬ姉妹盃を交わした間柄で、盟友関係にありますからね。どちらが総裁選に出馬しても、相手を支援することは間違いない」 次の選挙で当選し、完全に禊を済ませれば、いよいよ出番といったところか。

 安倍政権の行く末によっては、もちろん自民党以外でも女性首相誕生の可能性はある。政権交代が実現すれば、民進党代表の蓮舫氏(48)が首相に指名されることは、ほぼ確実だからだ。自身の二重国籍問題では説明が二転三転。攻めには強いが、守りには弱い一面を露呈した彼女だが、「まずは衆院への鞍替えが急務。そのうえで安倍政権への不満の受け皿になる政策を打ち出せるかどうか。何よりも選挙に勝つことで、実績を積み重ねていくことが大事です」(浅川氏)

 一方、民進党最大の“隠し球”と言えるのが辻元清美氏(56)。今では当選6回を数えるベテランだが、「舌鋒鋭く相手を追及する姿は小気味いいですが、首相として答弁する姿はまったく想像できません」(全国紙政治部記者)

 それなら民進党の山尾志桜里前政調会長(42)はどうか。検察官出身の彼女は、今年2月に国会で「保育園落ちた日本死ね!」の匿名ブログを紹介し、待機児童問題を安倍首相にアピールしたのは記憶に新しい。「衆院当選2回は物足りませんが、民進党には珍しい華のあるタイプ。弁舌も爽やかなので10年後が楽しみ」(民放ディレクター)

 しかし彼女も、名を上げた直後に「地球5周分のガソリン代」を政治資金収支報告書に記載した問題が発覚して、大ブーイング。

 こうして見てくると、どの女性国会議員も“帯に短し、たすきに長し”という感じ。そうなると、やはり小池氏が最有力かという感じがしないでもないが、それもまた、この人気が続けばの話だろう。日本に女性首相が誕生する日は、はたして――!?

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