首都東京のトップを務める“女傑”と“北の独裁者”――両者は奇しくも同時期に、運命の時を迎えるという!!
小池百合子都知事が、間近に迫った“決戦の時”を前に奔走している。「ここ最近は連日、7月2日に投開票される都議選の準備に追われています。都知事の業務が終わると、自らが率いる地域政党『都民ファーストの会』の候補者の最終調整に没頭しています。ミーティングは深夜に及ぶこともありますが、小池さんは疲れを見せず意気軒昂。都議選に、それだけ賭けている証拠でしょう」(全国紙都庁担当記者)
実際、都民ファーストの会こと“小池党”の勢力はすさまじい。それは、42名を公認候補(5月18日時点)として擁立することからもよく分かる。「候補者は、小池さんが主宰した政治塾の受講生が中心です。元民放局女子アナ、歌手、自衛隊OB、弁護士など、多士済済ですよ」(前同)
候補者の多くは政治経験のない“素人筋”と見ることもできるが、実は、議員経験のある公認候補も少なくない。「民進党、自民党を抜けて小池新党に合流した方々がいるからです。これらの候補者は、都民ファーストの会から公認、もしくは推薦を受ける形になりますが、現段階で民進系15名、自民系10名となっています」(都議会関係者)
フレッシュな顔と議員経験者の連合で、都議会でも与党である自民党を駆逐しようというのだ。「定数3の豊島区の例が分かりやすいですが、これまでは、この3枠を自民、公明、共産で分け合っていたわけです。ところが今回は、ここに都民ファーストから候補者を出して自民を落とす。これが“小池流の選挙”です。他にも、こういう選挙区はいくらでもありますよ」(政治評論家の安積明子氏)
また、長らく中央政界で自民党と連立を組む公明党とも、都議選ではがっちりスクラムを組んでいる。「公明党は都議選で23人を公認する予定ですが、それら候補者のすべてが“都民ファーストの会推薦”を取りつけています。都議会公明党は、中央政界とは異なり、独自路線を取る格好となったため、原則、自民党候補者の票の“下支え”はなし。これは、自民党が公明党の支持母体である創価学会の組織票を失ったということです」(前出の都議会関係者)
選挙でも小池旋風が吹けば、公明党との合算で、定数127議席の都議会の過半数を押さえることは可能だという。