カップラーメンを「10倍おいしく食べる方法」の画像
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 お湯を注げば、あっという間にラーメンが出来上がる……まるで魔法のような“日本食”といえば、カップラーメンだ。「カップラーメンが登場したのは1971年。日清の『カップヌードル』が最初の製品でした。それ以来、カップラーメンは貧乏な学生から時間に追われる社会人、いえ、老若男女問わず“腹ごしらえの一品”として食べ続けられています」(グルメ誌ライター)

 かれこれ47年間も、日本人に愛されてきたカップラーメン。しかし、実は多くの日本人がまだ知らない、その上を行く本当のおいしさがある――。「もちろん、すぐにできて食べられるというのがカップ麺の最大の特徴ですが、実は、それだけではない。ちょっとした知識と工夫を凝らすことで、カップ麺の旨さはさらに増すんです」

 こう語るのは、日本最大のインスタントラーメン専門店『やかん亭』の経営者で、“麺クリエイター”の大和イチロウ氏だ。そこで今回、本誌は学生時代から一日一麺をモットーに全国各地の即席めんを食べ続けている大和氏監修のもと、カップラーメンを「10倍おいしく食べる方法」を徹底調査。おいしい作り方から、お手軽なチョイ足しレシピまで“激ウマ”の秘訣を伝授しよう。

■沸騰したお湯で作るのが基本中の基本

「まず基本中の基本ですが、カップ麺は沸騰したお湯で作ってください。いくら腹が減っているかといって、沸騰前のお湯を注いでは、本来のおいしさが出ません」(大和氏=以下、コメントはすべて同氏) グツグツに煮えたぎったお湯こそが、カップ麺の本領を引き出すのだ。

 さらに、「意外と忘れがちなのが、出来上がった後、カップの底をかき混ぜることです。特に最近のカップ麺は重めのオイルで、粘質の高いタレを使っている商品が多い。底のほうに、うま味が溜まっているので、全体に浸透させる必要があります」 ほとんど麺を食べ終わった頃に、濃い味のスープになる……こんな失態を繰り返してはならないのだ。

 そして、さらにおいしさを追求するなら、こんな作り方もあるという。「実際、海外ではカップ麺を電子レンジで温める国もあります。というのも、カップ麺の弱点はお湯を注いで3分待つ間、どうしても湯温が下がってしまう。熱い湯のまま仕上げたほうが断然おいしくなるんです」

 日本のカップ麺はレンジ対応に作られていないが、「カップ麺にお湯を注いで1分ほど経った頃に、レンジ対応の器に移してチンすればOK。麺の食感が生麺に近くなりますよ」 ひと手間かけるだけで、カップ麺はさらに激ウマ進化するのだ。

■日本酒やコーヒーをちょい足しすれば

 しかも、それだけではない。カップ麺ほどチョイ足しがハマる食品はないという。「袋麺に比べて、カップ麺は基本的に濃いめに作ってあるんです。ゆえに、味がキツイと感じている方も多いはず。そんなときは、おちょこ半分ほどの“日本酒”をチョイ足しするんです」 日本酒とは意外な組み合わせだが、よく考えれば料理酒と同じ。チョイ足しすることでマイルドになり、うま味も増すという。

 チョイ足しレシピでは、他にもこんな料理法がある。『日清ラ王 濃熱とろ豚骨』や『日清ラ王 淡麗鶏だし塩』は、コーンスープとの相性が抜群。「臭みがなくなり、甘みが増すんですね」

 また、大食漢に人気のカップラーメン『でかまる バリシャキ!もやし味噌ラーメン』や『スーパーカップ 熟成味噌』など、デカいサイズの味噌ラーメンには、インスタントコーヒーのチョイ足しがオススメ。「一つまみ程度で結構ですので、インスタントコーヒーを入れると、味噌のコクの深さに香ばしさがプラスされて食欲を駆り立てる味になります。また、味噌ラーメン特有の後味のしつこさも、これで解消されます」

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