■運転疲れに効くお手軽改善術

 また、長時間運転していれば、体のあちこちに不調や疲労が蓄積する。その対処術を教えてくれるのは、スポーツ整体師で、『WALKIN』(東京都台東区)の院長・渡辺真一氏。まずは肩、首、腰の凝りを、即効的に改善する方法。「座席の背もたれを倒し、両手を後ろにグッと伸ばしてください。息は止めずに、ゆっくりと長めに吐く。このとき、座布団や膝掛けを腰の下に敷いて、腰椎を反らすのがポイントです。30~45秒程度、この姿勢になるだけで、運転で凝り固まった筋肉を解す効果がありますよ」

 さらに、肩の疲れを改善する方法を次のように説明する。「手を下に垂らした状態から、肩を持ち上げて耳にグッと近づけます。この状態を2秒ほどキープしたら、力を抜いてストンと肩を一気に下に降ろします。これを3回続けてください」

 そもそも、運転時の姿勢については、「坐骨で座るといいと思います」と、その座り方を教えてくれた。「座るときに、お尻の穴を開くような感じで、お尻の肉を手で外にかきだして座るんです。その際、尾骨はシートにつけないことがポイント。こうすることで、姿勢が安定して疲れにくくなると思います」

 また、運転時には、どうしても足の“左右差”が発生し、体のバランスが崩れて疲労に直結するという。「改善策として、SAなどで休憩する際に大股で歩くようにしてください。これが筋肉の左右バランスを整えてくれます。トイレに遠回りするなど、少し長めに歩いてください」(同)

 渋滞での眠気を解消するために、車内で仮眠を取ることもあるだろう。その際に、疲労を軽減する注意点もある。「なるべく座席をフラットにすること。そして、骨盤を圧迫しないような態勢を取ることです。骨盤付近にはリンパが集中しており、ここの流れが悪くなると、不調や疲労の原因となります」(前同)

 渋滞とうまくつきあって、快適なドライブを楽しんでもらいたい!

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