■梅宮辰夫、伊吹吾郎…『仁義なき戦い』名言集

「わし、これから腹、切るけんのう」(若杉寛)獄中の若杉(梅宮辰夫)は保釈されるために、隠し持ったカミソリで腹を切り、なんちゃって自殺を広能に告げる。

「こりゃ馬のションベンか!」(上田透)山守組の賭場で、ビールを飲んだ上田(伊吹吾郎)の台詞。「ビールなら、もっとヒヤいの持ってこいや」と続く。

「銭になりもせんことしやがって!」(山守義雄)面倒な人物と喧嘩をした広能への苦言。観る者は、そのひと言で、この親分が器の小さい人物だと知ることに。

「子が親に銭出し渋る極道が何処におるんない!」(山守義雄)上納金(儲けの7割!)を取り過ぎだと、坂井ら幹部連中に指摘された山守が吐いた、鬼のような捨て台詞。

「親のわしがやることが気に入らぁな、盃返して出てけ」(山守義雄)坂井に実権を握られると恐れた山守は、こう恫喝。あくまで自己保身が、この親分の基本理念である。

「ここの払い、そん中から払っといてくれい」(山守義雄)広能の服役前に、出所後の全財産譲渡を確約した山守。出所した広能と面会、薄い封筒を渡して、こう言った。

「そがな昔のこと、誰が知るかい!」(山守義雄)広能に、過去の親分としてのゲス行為を疑われた山守はこう言い放った。上司にしたくないタイプナンバー1。

「こんなとの盃はこれでしまいじゃ。さあ、殺れい」(広能昌三)野心のため自分を騙した坂井が滞在するホテルに乗り込んだ広能は、盃を踏み潰すと、開き直って言った。

「山守の下におって、仁義もクソもあるかい」(坂井鉄也)広能に放ったこのひと言こそ、シリーズの一貫したテーマとも言える。以後も広能は山守に翻弄されていくのだ。

「今日はこんなをやる気になれん」(坂井鉄也)一触即発の広能と坂井だが、ともに殺し合う気持ちになれず。だが、坂井は別れた直後に何者かに射殺される。

「鉄ちゃん、こがなことしてもうろて、満足か?」(広能昌三)坂井の大規模な葬儀会場に広能がやって来て、遺影にこう話しかける。「満足じゃなかろう」と続く。

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