80年代アイドル美女黄金白書
第13回・菊池桃子
80年代半ば、アイドル界におニャン子クラブという強烈な台風が吹いた。テレビ、ラジオ、CMを席巻。毎週のようにリリースされる関連シングルは軒並みオリコン初登場1位を獲得。スタジアム公演を含む全国コンサートはどこも満員に。それは未曾有の瞬間風速だった。
したがって、それまでトップ戦線を走っていながら、その台風に吹き飛ばされてしまったアイドルも少なくない。
そんななか、台風の影響をまったく受けず、トップに君臨し続けていたアイドルの一人が菊池桃子(50)だ。なにしろ、おニャン子全盛期と重なる85年から87年にかけて、7曲連続でオリコン1位を獲得しているのだ。
彼女の売り出しは出版社の学研が絡んだ、いわゆるメディアミックスにより展開された。
まず、83年10月よりラジオ番組『学園バラエティ パンツの穴』(ニッポン放送)にレギュラー出演。“パンツの穴”とは、学研のアイドル誌の下ネタを中心とした読者投稿コーナーの名称であり、この番組はそのラジオ版だった。
司会を、まだ無名だった三宅裕司(67)が務め、「赤坂小町」という女性5人組バンドのメンバーも出演していた。ちなみに、彼女たちは、日本でもっとも成功したガールズバンドとなる、のちのプリンセスプリンセスである。