■『餃子の王将』の餃子は国産率100%

 読者が一度は食べたことがあるだろう、人気メニュー。たとえば、「最も注文数が多い」(『丸亀製麺』を運営するトリドールホールディングス・マーケティング部)と言う「かけうどん+かしわ天」のほか、「大分を発祥とする当社の人気メニュー」(『ジョイフル』広報室室長)である「とり天定食」など。また、「1973年に日本の大手チェーンで初めて発売したテリヤキバーガー」(モスフードサービス広報IRグループ)、「人気バーガーランキング(2019年1月〜4月)で1位のダブルチーズバーガー」(日本マクドナルド広報部)と、各チェーンがイチ押しするメニューばかり。

 数字を見ると、国産率100%は『餃子の王将』の「餃子」だけ。数字にはかなりバラツキがあり、13社中、5社が国産率50%を下回っている。50%以上であっても“なんとかクリア……”というのが現状。外国産なくして外食チェーンが成り立たない現実を反映している。

 ただし、食材(麺に使う小麦粉も1食材としてカウント)ごとに国産か否かで国産率を算出しているため、メニューによっては食材の種類の多さなどによって、有利・不利となることをお断りしておきたい。

 また、「外国産=危ない食品」というわけではない。たとえば、本誌の計算で国産率5%となった『マクドナルド』だが、「食材の製造工程は、関連法令と規制事項の遵守はもちろん、グローバルな食品安全基準に準拠したシステムなどで食品を安全に管理しています」(前同)と言う。

 ハンバーガーチェーンの場合、メインのパテに使う牛肉は外国産に頼っているが、かつて牛肉はBSE(牛海綿状脳症)の問題があっただけに、安全と認定されたオーストラリア産とニュージーランド産を使用。

 牛丼チェーンはアメリカ産牛肉を使っているものの、『すき家』を運営するゼンショーホールディングスの管理プログラムでは「社員が現地に赴き、危険部位を除去しているかどうかをチェック。BSE感染源となる飼料を一切与えられていない安全飼料牛を調達しています」(ゼンショーホールディングス広報室)という。

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