■蕎麦のルチンは降圧剤と似た効能

 高血圧に悩むシニア世代にとって、気になる部位といえば「血管」だろう。暑い時期なら、冷たい蕎麦を食べるのがいい。「蕎麦に含まれるルチンには、降圧剤と似た効能があるんです。蕎麦だけでなく、蕎麦湯や蕎麦茶もいいですよ」(平地氏)

 夏バテ防止にも役立つのが、ニンニク。「米国立衛生研究所の研究で、ニンニク特有の匂いの元、アリシンには血圧を下げる効果があると判明したんです」(医療ライター)

 さらにニンニクには、交感神経を刺激して末梢の血管を拡張させる働きもある。

 とはいえニンニクは、やはり匂いが気になる……。そんな人にはバナナやリンゴといった果物がオススメだ。「バナナにはカルシウムやカリウム、マグネシウムなど、血圧を下げる働きをする成分が豊富に含まれているんです。リンゴも同様ですね」(医療ジャーナリストの牧潤二氏)

 また、リンゴのポリフェノールには、中性脂肪の蓄積を防ぐ作用がある、という研究も存在する。リンゴはまさに、“フルーツの王様”なのだ。

 血管に悪影響を与えるのは、塩分だ。「多量の塩分を摂取すると、当然、血圧は上がりますからね。味噌汁は減塩のものを。イカの塩辛などにも気をつけたほうがいいですね」(前同)

 また、まんじゅうのように甘い食べ物にも、実は多量の塩分が使われていることがあるので注意が必要だという。

 塩分を控える一方、糖分を取りすぎると「腎臓」が危ない。腎臓が弱まると、糖尿病にもなりやすい。「漢方では、腎臓の機能を高めるには“黒い食べ物”がいいとされています。黒豆、黒米、黒ゴマなどですね」(平地氏)

 ちなみに手軽にできるのが黒豆ご飯だそうで、「黒豆をフライパンで10分ほど炒めてご飯と合わせて炊くと、おいしい黒豆ご飯ができます。水加減はお米の量と同じで、白米3合なら黒豆0.5合で計3.5合。通常のお米3.5合分で大丈夫です」(前同)

 男の料理の一つに加えてもらいたい。

 一方、腎臓機能が弱まっているときは、血管にいいはずのバナナが実は危ないという。「バナナに含まれるカリウムをしっかりと処理できないため、高カリウム血症となり、不整脈などを起こしやすくなるんです」(前出の医療ライター)

 このように良い食べ物、悪い食べ物は、同じ食べ物であっても身体の部位によって違ってくるのだ。

 やはりバランスが大事で、なおかつ今の自分の身体の状態に合わせて、「これが効く!」「これが死ぬ!」食べ物を、しっかりと見極めていくことが、“健康の秘訣”と言えるだろう。

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