■長嶋茂雄や王貞治を強烈に意識した野村克也

 現役時代から長嶋と王を強烈に意識し、特に長嶋に強い対抗心を燃やしていたのが野村克也監督で、第3位に輝いた。野村監督は、南海、ヤクルト、阪神、楽天で指揮を執っている。

「データを駆使したID野球で一世を風靡。“野村再生工場”と呼ばれる、ベテランを起用して適材適所で働かせる手腕は知将の名に相応しいものだった。阪神では結果が出なかったけど、ノムさんの薫陶を受けた選手たちが、次の星野監督時代に活躍する基盤になった」(45・大阪府)

 第4位には、その星野仙一監督がランクイン。星野は中日と阪神、楽天で采配を振るった。「中日時代の星野監督は鉄拳制裁が当たり前の恐怖政治で乱闘が特徴。闘将の名に相応しい」(52・愛知県)

 阪神、楽天とチームが変わるたびに丸くなっていったように見えるが、星野監督の真骨頂は、金をかけたチーム作りにある。

「低迷する阪神を血の入れ替えと揶揄されるほどの大補強でチームを作り変えた。金本、伊良部、下柳らを惜しみなく補強した03年の優勝にはビックリした」(49・和歌山県)

 近年、ダントツの成績を残して名監督の呼び声高いのは、3期にわたって巨人を率いた原辰徳監督で、第5位にランクイン。監督在任中の13年間で8度の優勝、日本一3回と、その成績は群を抜いている。

「情に流されず、選手をやりくりする手腕は見事。一方で9月24日、今季の甲子園最終戦で9回のマウンドに藤川球児が立つと、すぐさま代打に阿部慎之助を送り、最高の勝負を演出した。ファンを喜ばせる術も分かっている」(39・長野県)

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4