■日本全国厳選ドライブコース

 カーライフを楽しくするのが、長距離ドライブだ。美しい景色の中、走りやすい道路でアクセルを踏めば気分は爽快。また、出かけた先でも、いろいろとお楽しみがある。「最近、長距離を乗っていない方は、まずは片道2時間ぐらいまでのスポットに行ってみてはいかがでしょうか。そこでおいしいものを食べて、道の駅で買い物をして、温泉に入るだけで、かなりのリフレッシュになります」(竹岡氏)

 ということで、ここでは全国の都市圏から日帰り可能な絶景&快適コースを紹介したい。まずは、人気の高い海沿いのルートから。「新湘南バイパスの茅ヶ崎海岸ICを降り、国道134号を茅ヶ崎から江ノ島、鎌倉、葉山へと走るルートが最高。江ノ島から鎌倉まで、サザンオールスターズの曲が似合う沿岸道路が続きます」(自動車雑誌記者)

 周辺には、レストランやカフェが点在しているので、休憩スポットも豊富。「運がよければ、帰りに美しい夕景が待っています」(前同)

 関西での海沿いルートなら、明石大橋を渡ってアクセスできる淡路島が際立つ。「神戸淡路鳴門道の津名一宮ICを降り、県道88号で海沿いに。そこから南下します。島の南岸を走る南淡路水仙ラインでは、太平洋の豪快な姿が視界に入ります」(旅行雑誌編集者)

 鳴門海峡に近づくと、足湯施設がある。「その先の大鳴門橋近くに、口コミランキングで上位に入る絶景の道の駅『うずしお』があります。ここは必見ポイントです」(前同)

 後半戦は、西岸を播磨灘沿いに続く絶景ロード・淡路サンセットラインを、ひたすら走る。帰りは淡路ICから、神戸淡路鳴門道に戻るのが便利だ。関西圏から行くなら、伊勢志摩・パールロードの眺望も捨てがたい。「リアス式海岸の独特な風景に、カキなどの海産物も魅力。せっかくなら伊勢神宮にも立ち寄りたい」(同)

 福岡を拠点とするなら、「海の中道」を通って、志賀島へ行くルートが定番。「金印が発掘された志賀島は、海鮮料理など食の環境も良好です」(同)

 東海地区屈指の海沿いルートが遠州灘沿いを御前崎に向けて走るルートだ。「東名高速を掛川ICで降りて県道を走って南下、国道150号に出ると、そこから御前崎まで(途中から県道357号)、砂丘や海の風景が続きます」(地元の観光ガイド)

 食の楽しみもある。「御前崎名物の高級魚・クエ料理は絶品です。また、『御前崎海鮮なぶら市場』で、お土産に魚介類を買えば、帰宅後の楽しみが増えるでしょう」(前同)

 帰りは、新東名高速・島田金谷ICを目指して北上したい。一方、山の中や、その周辺ルートの気持ちの良さも格別だ。「富士山周辺は走るだけで気分が高まります。河口湖をグルリと一周するのは本当に気持ちがいい。周囲に、おいしい店もいろいろありますし」(竹岡氏)

 もう少し欲張って、富士五湖すべてを巡るルートもある。「東富士五湖道路を山中湖ICで降り、山中湖を周回し、河口湖を堪能、西湖畔を走り、精進湖、本栖湖にも接近する。最後は朝霞高原から中央道富士吉田線の河口湖ICを目指すんです」(前出の自動車雑誌記者)

 富士山の絶景フルコースである。「河口湖IC手前、国道139号沿いの『富士眺望の湯ゆらり』では、露天風呂から富士の絶景を拝むことができます」(前同)

 山のドライブコースで外せないのが、中央道・諏訪ICからアクセスするビーナスラインだ。「蓼科から霧ヶ峰、美ヶ原の絶景を巡る超人気コース。夏は高山植物が、秋には紅葉が美しい。帰路は松本をゴールにして、長野道に乗るのが便利でしょう」(地元のタウン誌カメラマン)

 関西なら六甲を巡るルートがオススメ。「ビューポイントや立ち寄りスポットもいろいろ。ランチは観光牧場で。肉やチーズが美味です」(前出の旅行雑誌編集者)

 山の快適ルートは全国各地にある。「東北道沿いなら日光の華厳の滝、中禅寺湖、戦場ヶ原を巡るのもいい。中央道なら、長坂ICで降りて、清里の高原を走るのも爽快感抜群。八ヶ岳の眺望はダイナミックです」(前同)

 当たり前のことだが、離島を例外とすれば、こうした自然空間への道は家の前からつながっている。長距離ドライブが億劫になっている御仁なら、2時間と言わず1時間でもいい。まずは、近場の海や山、湖などに出かけてみるべしなのだ。

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